講  義  要  項

授業科目:経済科学部特殊講義A(経済統計学)
  
[講義概要と方針]
 人間社会の物質的な土台は経済である。その経済の諸現象の量的な側面を表章・反映する数量が経済統計である。経済統計学は社会科学の中に位置づけられて、「社会現象の数量化」、つまり統計調査論や利用論をその重点として展開する学問である。講義の内容としては、統計調査の方法、経済分析に必要なデータのまとめ方、及び様々な社会分野における統計利用及び統計分析の方法論を含んでいる。講義において、経済統計を利用して社会・経済を研究することの面白さと難しさについて一緒に考えて行きたい。

講義計画:

前 期
 1 経済統計学とは
 2 統計調査論
 3 人口統計
 4 人口の移動と推計(人口推計のデータ)
 5 経済活動人口と失業率統計労働力統計

 6 経済循環の基本概念とSNA構造
 7 国民経済計算体系
     事例
(簡単な国民勘定と行列表示)
 8 産業連関表と産業連関分析
      事例分析
 9 産業連関分析1
10
産業連関分析2.I-O.2005
11
産業連関分析3.I-O.2011
12 GDP統計
13
GDP伸び率分析寄与度・寄与率・対前期変化率・平均変化率
14 物価指数の理論と作成
15 消費者物価指数とSNAのデフレート


後 期
 1 家計調査 と消費関数
 2 所得分配格差の分析(ローレンツ曲線とジニ計数)
      事例分析 
 3. 金融統計 
      事例分析
 4 金利、金融政策及び資金循環勘定
 5 資金循環分析
 6 国際収支の見方
 7 国際収支分析
 8 国際資金循環の基本構造
 9 国際資金循環分析T
10 国際資金循環分析U
11  相関分析
12  回帰分析 
    練習問題
13  回帰モデル2(検定・説明力)
14  回帰モデル3(応用例)
15  回帰モデル4(応用例)


履修上の注意事項
 経済統計学を習うとき、推測統計学の基礎知識が必要なので、まず、統計学の一般方法論を受講してください。

評価方法:
 期末試験により評価しますが、宿題を課したり、出席を取るときもあります。

テキスト:張南 『国際資金循環分析の理論と展開』 ミネルヴァ書房 2005年

参考文献
 作間逸雄 『SNAからわかる経済統計学』 有斐閣アルマ 2003年
 岩井浩/泉弘志/良永康平 『統計学へのアプローチー情報化時代の統計利用ー』 ミネルウア書房、1999年
 張南 『資金循環分析の理論と応用』 ミネルヴァ書房、1996年
 中村隆英等 『経済統計入門』 東京大学出版会 1994年
 縄田和満 『EViewsによる計量経済分析入門』 朝倉書店 2009年 

練習問題のデータ
データ
データ1
2014事例
FOF2016
the rest of world, the U.S.
GDP of the U.S.
Japanese FOF 2019