★卒業論文の書き方ついては、以下の本を参考にしてください。
渡部昇一他
『スタンダード英語講座[8]論文・レポートの書き方』 大修館書店、1984年。
→*本学の大学図書館三階に一冊、書庫に二冊あります。 (所在・図書館三階 830.8/Su83)
この他に、いろいろと卒業論文の書き方に関する本が出版されているので、図書館や書店で
見てください。ただし、分野によりスタイルが異なるので、その点に注意してください。
河野哲也『レポート・論文の書き方』 (慶應義塾大学出版会)も参考となるようです。
★英語による卒業論文の書き方は、次の本を参考にしてください。
ジョゼフ・ジバルディ
『MLA英語論文の手引き(第6版)』 東京、北星堂書店、2005年
→*最新版の第6版が貸し出し中の場合は、第5版を参考にしてください。(図書館三階 836.5/G42)
同じ棚には、『英語論文表現事典』などもあるので、いろいろと参考にしてください。
★参考文献収集は、
本学の大学図書館のページが便利です。
英米文学に関しては、図書館の2階目録・索引コーナーの書棚に便利な本があります。
安藤勝編集『英米文学研究文献要覧 』日外アソシエーツ (図書館二階 930.31/A47)
その他にいろいろと便利な検索ツールがありますので、後日紹介します。
日本語での卒業研究の書き方
1. 執筆環境、書式設定
パソコン・ワープロで書くことが前提。ワープロソフトは、「Word」か、「一太郎」、あるいは「Word」
に対応したソフトが望ましい。
書式は、A4 サイズの用紙に、1 行 40 字、1ページに 25 行という設定にし、12000字以上。
規定よりも多く書くことが望ましい。
本文の上下左右の余白は、論文完成後左側を綴じることになるので左側と上は 十分な余白
をとってください。(少なくとも3センチ以上)
2.
構成
卒業論文の標準的な構成は下記の通り。
1. とびら (修道大学規定の用紙)
2. 目次
3. 本文
序論
本論 第1章、第2章…
結論
4. 注
5. 引証資料
3.
ページ付け
ページの下中央にページをつける。(とびらと目次は全体のページ数に含まれない。)
4.
綴じ方
差し替え可能なようにバインダー等に綴じる。提出時には修大生協の規定のファイルに綴じる。
5.
とびら
卒業論文のとびらには修道大学規定の用紙がある。
6.
目次
7.
本文
人名、書名、作品名、論文名
初出の人名には原綴と生没年を付す。ただし、研究書の著者などに生没年を記す必要はない。
書名、長編詩の題名、戯曲の題名は『』でくくる。初出の場合には原題(下線を引くか斜体にする)
と発表年を記す。書名の中に書名が含まれている場合は「」に入れる。(『論文・レポートの書き方』
196頁を参照)
例: 『トム・ジョーンズ』(
Tom
Jones, 1749)におけるフィールディング(Henry Fielding, 1707-54)の
語り手の特異な性格については様々な批評がなされてきた。
8.
引用
引用には短いものと長いものがある。短い引用とは、日本語・欧語散文とも4行以内、日本語・欧語
韻文なら3行以内のものをいう。短い引用は引用符を使って本文中に組み入れ、長い引用は引用符
を使わず本文から独立させる。なお、どちらの場合も和訳をすぐあとに付けるが、既存の邦訳がある
作品や資料の場合でも
自分で訳したものを使うこと。
8.1.
短い引用
引用部分の和訳を「」でくくり、欧語文献からの引用であれば続けて原文を “ ” に入れて付け加える。
例: ある批評家は、フィールディングが「新古典主義の文学的伝統」(“neo-classical literary tradition”)
に属する作家であることを強調している(Watt 239)。
韻文(詩)の行の切れ目は斜線(/)で示す。欧語引用の場合、斜線の前後には半角の空白が必要。
例: ハックスリーの『すばらしい新世界』は、シェイクスピアの次の引用に由来する。「人間がこんなに
も美しいとは!ああ、すばらしい新世界だわ/こういう人たちがいるとは!」(“How beauteous mankind
is! O brave new world / That has such people in’t!”) (The Tempest, 5.1.183-84)。
8.2.
長い引用
日本語・欧語文献の引用とも、引用文の左側は地の文より全角2文字分落としてダブルスペースで書く。
引用箇所がパラグラフの冒頭であれば、原文の1行目をさらに全角1文字分あける。引用文の途中に段
落がある場合も同様に各パラグラフの冒頭を全角1文字分あける。
9.
出典の傍証
日本語による卒業論文では、MLAの傍証方式を採用する。MLAの傍証方式の特徴は、「かっこ内引証」
である。論文の執筆には多くの先人の業績を参考にすることになるだろうが、盗用の疑いを避けるため、
自分が負っている研究業績(事実、意見、直接の引用など)をはっきりと示さなくてはならない。[MLA日本
語版を参照]
例: 『リア王』に登場する道化は、王権そのものの対極にある道化としてでてくるので名前が無くてもよ
い(山口 101)。
(山口 101)という引証は、この文のアイディアは山口という著者の101ページが出典であることを示して
いる。この出典について卒業論文の読者がより詳しく知りたい場合は、論文の最後にある引証資料リス
ト(Works Cited)の50音順に並べられた山口という名前の箇所で、つぎの情報を得ることができるわけ
である。
山口昌男 『笑いと逸脱』
東京、筑摩書房、1990年。
この情報から著者は山口昌男で、書名は『笑いと逸脱』であり、東京にある筑摩書房という出版社から
1990年に出版されたものであることがわかる。
また、下記のように本文中の記述に著者名が挙げてあれば、かっこ内引証ではページナンバーしか記
さない。
例: 山口昌男によれば、『リア王』に登場する道化は、王権そのものの対極にある道化としてでてくる
ために名前を持たない(101)。
引証資料リストにその著者による著作が2冊以上挙げてある場合は、著作の短縮形が示される。
例:(山口、『道化』 25)。つまり引証資料リストは次のようになっている。(引証資料リストについては
次節を見よ)。
山口昌男 『道化の民俗学』 東京、筑摩書房、1975年。
---. 『笑いと逸脱』 東京、筑摩書房、1990年。
一つのかっこ内で複数の著作の引証をすることもできる。複数の引証を区分するためにセミコロンを用いる。
例: (Jameson 56; Frye 23) (鈴木 58-70;川崎、『森』 12)
10.
引証資料リスト
引証資料リストに挙げられる書物の情報は以下の順序、配列の原則に基づく。[MLA日本語版を参照]
1. 著者名
2. 書物の一部の名称(論集に収められた論文の表題等)
3. 書名
4.
編者、訳者、編纂者名
5. 使用した版
6. 使用した巻ナンバー
7. シリーズの名称
8.
出版の場所、出版社(者)名、出版年
9. ページナンバー
10. 書誌を補足する情報・注釈
日本語による卒業論文の引証資料リストで邦語文献を記載する場合の具体的な書き方は以下のとおり。
10.1.
1人の著者による単行本
安西徹雄 『この世界という巨きな舞台 -シェイクスピアのメタシアター』 ちくまライブラリー11
東京、筑摩書房、1988年。
High, Peter.
An Outline of American Literature. New York: Longman, 1986.
10.2.
論文集、アンソロジー、編纂物
編者もしくは編纂者名がタイトルページに記してある論文集、アンソロジー、編纂物を引証する場合は、
編者や編纂者を最初に記す。
中谷猛・足立幸男編 『概説 西洋政治思想史』 京都、ミネルヴァ書房、1994年。
10.3.
論文集、アンソロジー、編纂物のなかの論文、作品
論文集、アンソロジーなどに所収されている個々の論文や作品を引証する場合の書き方は次のとおり。
柴田平三郎 「神と人間の調和 -トマス・アクィナス」 『概説 西洋政治思想史』 中谷猛・足立幸男編
京都、ミネルヴァ書房、1994年、57-68ページ。
英語の文献は「」の代わりに ""を用いて論文のタイトルを示す。書名の示し方は、10.2に準じる
10.4.
1人の著者による複数の書物
同じ著者による複数の書物を引証する場合は、最初の見出しにだけ著者名を記す。2冊目以降の見出し
では、著者名を記すべきところに、ハイフンを3つ打ち、ピリオドの後に半角の空白を置き、その後に書物
の表題を続ける。
安西徹雄 『この世界という巨きな舞台 -シェイクスピアのメタシアター』 ちくまライブラリー11
東京、筑摩書房、1988年
---. 『シェイクスピア劇400年 -伝統と革新の姿』 NHKブックス483 東京、日本放送出版協会、1985年。
10.5. 共同執筆の書物
著者が2人の場合
沢本元治、木谷慎也 『19世紀黒人文学』 東京、学究書房、1967年。
著者が3人以上の場合
渡部昇一他 『論文・レポートの書き方』 スタンダード英語講座8 東京、大修館書店、1984年。
10.6.
団体等の発行による書物
団体等が発行する書物では、タイトルページに個人名は記されておらず、代わりに調査(研究)委員会、
協会、学会、研究会等の名前が記されている。
関東チョーサー研究会 『「カンタベリー物語」における語り』 東京、学究書房、1985年。
10.7.
参考図書のなかの記事
百科事典の記事や辞典の見出しは論文集やアンソロジー注の作品と同じ扱いにするが、参考図書の編
集者名は引証しない。
「シェイクスピア」 『平凡社世界大百科事典』
1988年。
ただし、あまり知られていない参考図書を引証する場合は、書誌情報はすべて記す。
10.8.
序文、はしがき、まえがき、あとがき
序文、はしがき、まえがき、あとがき、解説等を引証する場合は、その著者名から始め、次に引用箇所名を
記すが、かっこに入れたりはしない。
安西徹雄 はしがき 『英語の発想』 東京、ちくま学芸文庫、2000年。
10.9.
版(Edition)
ある作家の死後決定稿として全集が編纂されたりすることがある。例えば、2000年に印刷された三島由紀
夫の『仮面の告白』は、三島が出版のために準備をしたわけではない。ある編者が、生前に出版されてい
た版に本文校訂を加えたり、序文を書いたり、解説を述べたりしたものである。つまり、この2000年に出版
された『仮面の告白』は「版」と呼ばれることになり、普通、編者名が三島の名とともに記される。
三島由紀夫 『仮面の告白』 田中美代子編 決定版三島由紀夫全集1 東京、新潮社、2000年
10.10.
翻訳
欧語の原書が入手不可能で、翻訳書の訳を引証する場合、その作品自体に言及するのなら、著者名を
先に挙げる。欧米人の名前の表記は「名・姓」の順とし、日本人の場合は「姓名」と中黒なしで表記する。
引証資料一覧では、最初に欧語の資料をアルファベット順に並べ、その後日本語の資料を50音順に並べる
E. R. クルツィウス 『ヨーロッパ文学とラテン中世』 南大路振一他訳 東京、みすず書房、1971年。
バーバラ・スミス 「黒人フェミニズムにむけて」 『新フェミニズム批評?女性・文学・理論』エレイン・ショーウォーター編 青山誠子訳
SELECTION 21
東京、岩波書店、1990年、195-225ページ。
訳者の解説やあとがき等を引証する場合は、訳者を最初に記す。
青山誠子訳 訳者あとがき 『新フェミニズム批評 ― 女性・文学・理論』 エレイン・ショーウォーター編 SELECTION 21
東京、岩波書店、1990年、415-20ページ。
10.11.
第2版またはそれ以降の版の書物
引証する書物が第2版や改訂版ならば、その情報を書誌情報に含めなくてはならない。版の情報は出版地
の直前に入れる。
10.12.
複数の巻からなる著作物
全巻の出版年が同じ場合は全巻まとめて記載する。
ギルバート・ハイエット 『西洋文学における古典の伝統』 柳沼重剛訳 上下巻 筑摩叢書141
東京、筑摩書房、1969年。
全巻の出版年が数年にわたっている場合は次のように記す。
マキアヴェルリ 『ローマ史論』 大岩誠訳 全3巻
東京、岩波文庫、1949-50年。
複数巻の著作物のうち特定の巻のみを用いたい場合は、引証文献リストにその巻ナンバーを記し
(例:第2巻)、その巻のみの書誌情報を書く。そうすることによって論文の本文中でその作品に言及
するとき、ページナンバーのみを記せばよいことになる。
マキアヴェルリ 『ローマ史論』 大岩誠訳 第2巻 東京、岩波文庫、1949年。
10.13.
定期刊行物(学術雑誌、一般雑誌、新聞、官報等)記事の引証
巻全体で通しのページナンバーが使われている雑誌の場合の書き方は以下のとおり。
吉岡拓朗 「『ハムレット』における亡霊」
『英米思想』23(1997年)、23-39。
各号で独立したページナンバーが使われている雑誌。
鈴木建雄 「19世紀英文学にみられるギムナジウムの表象」
『英米文学研究法』30巻、5号(1991年7月)、145-67。
10.14.
ビデオ
ビデオによる映画の情報は強調したい項目を先頭に置く。
『七人の侍』 監督 黒沢明 配役 三船敏郎、志村喬ほか 1951年公開 VHS 東宝、1968年。
黒沢明監督 『七人の侍』
配役 三船敏郎、志村喬ほか 1951年公開 VHS 東宝、1968年。
10.15.
インターネット上の情報
サイトのアドレスと、自分が閲覧した日を併記する。
11.
注
「引証資料」方式にする目的のひとつは、注をできるだけ簡略にするということである。(無駄に書くぐらいならば、まったく無くても構わない)。注に書くべきことは、本文で書ききれなかったこと、また本文を補うようなことである。注番号は本文中に肩付きの数字でその箇所を示し、論文の最後(結論の後、引証資料の前)にまとめて注を加える。注の付け方は「卒業論文見本」を参照すること。なお、その際に、文献その他の書式が、「引証資料」とは異なるのでよく注意すること。
例:
Lorrie Goldensohn, Elizabeth Bishop: The Biography of a Poetry
(New York, 1992)
特に、注の文中に織りこまれる場合もあるは、次の例を参照されたい。
ロリィ・ゴールデンソーン (Lorrie Goldensohn) が『エリザベス・ビショップ――詩の伝記』 (Elizabeth Bishop: The Biography of a Poetry,
1992)のなかで言うように、「ビショップネルーダを尊敬してはいたが、全面的にというわけではなかった」 (ゴールデンソーン 212)。
英語での卒業研究の書き方
論文の体裁(以下の説明には一部MLA様式と異なるものもある。)
1.
用紙、フォント、書式設定
A4 サイズの用紙に、ワードプロセッサーを用いて書く。
修道大学英語英文学科の規定については、『学修の手引き』の「卒業論文・卒業研究について」を熟読してください。
規定に沿って完成させれば、およそ 30 頁以上となります。
2.
構成
卒業論文の標準的な構成は下記の通り。
1. Title-page(とびら)
2. Contents(目次)
3. Body
of text(本文)
Introduction(序論)
Chapter I, Chapter II, . .
.(本論)
Conclusion(結論)
4. Notes(注)
5. Works Cited(引証資料)*
6. Summary
(要旨)
*Works Cited
方式を採用するので、参考にしただけの書目は記載せず、実際に論文中で言及したもののみを載せること。
3.
ページ付け
論文の下中央に算用数字でページ番号をつける。(とびらと目次は全体のページ数に含まない。)
4. とびら
卒業論文のとびらには次の事項を記す。
1. 表題(英語表題と日本語表題の両方)
2. 提出先(大学および学科名)
3. 執筆者氏名(ローマ字表記と漢字表記の両方)
4. 提出年月
6. 目次
『MLA 英語論文の手引き』巻末の「実例4 卒業論文の目次」を参照。
★出典
このページは、パスワードをつけて関係者のみ参考にさせていただいております。
記述の内容は、上智大学の卒業論文の書き方を本学の英語英文学科の状況に応じて書き直したものです。
上智大学の卒業研究の書き方のアドレスは以下のものです。参考にしてください。
http://www.info.sophia.ac.jp/englit/current_s/howto_tw.html