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■講義方針 | 講義の狙い ○多くの環境問題を引き起こしている都市についての現状把握 ○問題解決のための環境配慮型の都市づくり KeyWords −環境マインド −環境リテラシー −環境テクノロジー これまでも都市はそのエリアの拡大と高密度化の進展によって、様々な環境問題を引き起こしてきた。大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、廃棄物問題などである。これらの問題への対応は重要であるものの、基本的に環境中への排出を抑制するエンド・オブ・パイプ対応(クリーン化対策)で対処可能であった。 しかし、近年、都市の存在そのものが引き起こす環境問題が顕在化し、都市のあり方そのものを考え直さなければならない状況になっている。すなわち、様々なエネルギー消費と都市の構造に起因する“ヒートアイランド現象”である。 この環境問題に対しては、エンド・オブ・パイプ対応ではなく、トータルシステム的な対応が必要となっている。 そこで、ヒートアイランド問題とその対応を考えることを入り口として都市の存在が環境に及ぼす影響を認識し、そこから都市に関連する様々な環境問題を考えていくことで、『環境配慮型の都市づくり』、『自然と共生できる都市づくり』とは何かを探求していく。 さらに、都市における“自然的環境”の存在が、人々に与える影響を、水辺や緑を中心に考えていく。 講義では実際に生じている環境と都市のかかわりに関する問題を事例としてとりあげ, 「何が問題であり,問題解決にはどのような対策をとらなければならないのか」 について,実践的かつ理論的に考察する基礎的な能力を修得することをねらっています。 |
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■参考文献 | 『ヒートアイランド』(尾島俊雄著、東洋経済新報社、2002) 『ヒートアイランドの対策と技術』(森山正和著、学芸出版社、2004) 『環境学入門10 都市環境論』(花木啓祐著、岩波書店、2004) 『都市環境学』(都市環境学教材編集委員会編、森北出版、2003) 『都市を保全する』(西村幸夫・他編著、鹿島出版会、2003) 『都市再生 交通学からの解答』(家田仁・岡並木編著、学芸出版社、2002) 『水辺が都市を変える』(和田安彦・三浦浩之共著、技報堂出版、2005) |
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■講義予定 |
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■講義内容および提示資料 | |||||||
<2006-01> ガイダンス:都市と環境との関わり (1) 講義要項の説明 (2) 講義予定案の提示 (3) テキストの紹介 (4) 都市と環境との関わり 〔配付資料:都市と環境との関わり〕 ppt:都市と環境との関わり <2006-02> 都市における身近な環境〜水辺 (1) 広島の水辺 〔配付資料:広島市民まちづくりアンケート 水辺関連〕 (2) 水に関わる生活意識調査結果に見る広島のポジション (3) 《ひろしまの水辺100年展》(「街と人をつなぐ」ひろしま川通り活用委員会;CAQ) (4) NPOの取り組み 〔配付資料:POP'Laプロジェクト資料〕 〔配付資料:アースデー資料 earthday.jp〕 ![]() <2006-03> 都市の水辺環境の見学会=基町環境護岸= POP'La 水辺のオープンカフェ 《カフェテラス倶楽部→Link》 <2006-04> 都市における水辺の効用 (1) 大都市中心部の河川の置かれてきた状況 〔配付資料:大都市中心部の河川空間〕 【VTR:NHKアーカイブス「都市と水路」】 ppt:軽視されてきた都市河川 (2) なぜ,都市において水辺は重要なのか 〔配付資料:なぜ,都市において水辺は重要なのか〕 (3) 広島市内の川 ppt:ひろしま 都心の川の表情 (4) 広島市における「水の都構想」 ppt:水の都ひろしま 構想の変遷 <2005-05> 都市における水辺空間の活用 広島は水の都か (1) 「水の都ひろしま」構想をテーマにした討論会 〔配付資料:討論会のメモ〕 (2) 広島市内の河岸緑地設計者のコメント 〔配付資料:水辺の景観デザイン メモ〕 (3) 他都市の状況 1)京都 ppt:都市観光〜京都・川 2)大阪 ppt:大阪 中之島地区・道頓堀地区 ppt:再生された道頓堀界隈 <2005-06> 都市化とヒートアイランド (1) ヒートアイランドの実情 【VTR:NHKスペシャル'02「東京ヒートアイランド」】 (2) ヒートアイランドの要因 〔配付資料:環境省ヒートアイランド現象パンフ〕 〔配付資料:環境省ヒートアイランド対策パンフ〕 <2006-07> ヒートアイランドと局所的豪雨・都市型水害 ヒートアイランド対策の概要 (1) 局所的豪雨の要因としてのヒートアイランド (2) 都市型水害 (3) ヒートアイランド対策 〔配付資料:ヒートアイランド対策大綱〕 ppt:ヒートアイランド対策の考え方 <2006-08> ヒートアイランド対策:都市形態・地表面被覆の改善 (1) 都市形態の改善(風の道、クールスポットとしての水面空間と緑空間) ppt:クールスポット 【VTR:ETV2002「ヒートアイランド 〜今東京で何が起きているか〜」】 (2) 地表面被覆の改善(保水性舗装・高反射舗装・屋上緑化・壁面緑化) ◆緑化・緑地の増加 ◆建物の屋上・壁面の緑化 ◆水面の確保 ◆舗装材改善 ◆保水性舗装 ppt:地表面被覆の改善 ppt:Innovative Stormwater Management 〔配付資料:東京都 ヒートアイランド対策ガイドライン(一部)〕 <2006-09> ヒートアイランド対策:人工排熱の低減 (1) 都市でのエネルギー消費(都市・家庭) 〔配付資料:かしこい住まい方ガイド(省エネルギーセンター)〕 (2) 新エネルギー 〔配付資料:新エネルギーの仕組み(省エネルギーセンター)〕 (3) 都市の中の未利用エネルギー ppt:人工排熱の低減 〔配付資料:都市での未利用エネルギー〕 【VTR:素敵な宇宙船地球号 2003/08/24 [第298回]「温暖化と向きあう(2)Vol.4 未来を開く 新エネルギー」(オーストラリア/インド/日本)】 <2006-10> (1) 都市と都市型ライフスタイルの関わり(エネルギーに関連して) (2) 食に関するライフスタイルとエネルギー消費 【VTR:平成14年度教育セミナー おとことおんなの生活学「食生活と環境問題」】 〔配付資料:食の省エネBOOK(省エネルギーセンター)〕 <2006-11> ヒートアイランド対策と温暖化対策 自動車交通&TDM (1) 都市交通の円滑化による自動車由来排熱の抑制 ppt:都市交通の円滑化による自動車由来排熱の抑制 ppt:自転車にやさしいまち Portland 【VTR:NHK教養セミナー「地球温暖化」自転車優先・Park&Ride、他】 (2) TDM(Transportation Demand Management)交通需要マネジメント クルマの利用者の交通行動の変更を促すことにより、都市や地域レベルの道路交通混雑を緩和する手法。 円滑な交通流の実現により、環境の改善、地域の活性化が図られる。 〔配付資料:TDM東京行動プランのあらまし〕 <2006-12> ヒートアイランド対策と温暖化対策 TOD & LRT & EST (1) TOD(Transit Oriented Development)公共交通指向型都市開発 (2) EST(Environmentally Sustainable Transport) OECD(経済協力開発機構)が提案する新しい政策ビジョン。長期的な視野で環境面から持続可能な交通ビジョンを踏まえて交通・環境政策を策定・実施する取組み。 人々に対し未来の交通のあるべき姿を示すことにより、人々の意識改革を促し、環境負荷の少ない交通行動や生活様式を選択することを期待。 (3) LRT(Light Rail Transit)次世代型路面電車システム 〔配付資料:トラムで創るUDシティ【ユニバーサルデザイン】〕 〔配付資料:路面電車ニュース(路面電車とLRTを考える館HPより)〕 (4) ノリモノのユニバーサルデザインとココロのユニバーサルデザイン <2006-13> 環境にやさしいまちづくりとしての広島電鉄のLRT化 4つの視点から考える。 @定時性、A速達性、B快適性、C容易性 【VTR:スーパー路面電車が行く】 【LRTの本質】 1.利用者本位のサービス・・・・…運行間隔、運行時間、運賃制度、設備など 2.交通機関としての質の高さ・・…速達性、快適性、乗降性、デザインなど 3.都市計画と連携・・・・・・・…まちづくりの上位計画との連携 4.多様な交通モードの統合・・・…マルチモーダルとインターモーダル 5.シンボル性を持つ都市の装置・…都市のランドマーク、個性化 (路面電車を考える会例会 講演録31「路面電車からLRTへ−わが国の課題−」より) |
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