環境問題について考える

2012.3.19 わたしは合成洗剤がきらいだ

 環境問題の講義でセッケンと合成洗剤の違いを化学的に教えている.実際,はみがき粉にも合成界面活性剤が含まれている.合成洗剤はセッケンの代替品として開発された.値段が安いので広く使われているが,環境や健康に対する問題もある.セッケンを食糧からつくるとなると,食糧の奪い合いという問題もおこるが,現代的な生活では,昔ほど汚れることもないので洗剤の量はすくなくてすむ.まず使いすぎには気をつけたい.セッケンと合成洗剤の違いの1つは洗濯したあとの肌ざわりのちがいである.合成洗剤をつかったあとには柔軟剤を使うひとがおおいだろう.柔軟剤の主成分は,合成洗剤の電荷を中和させるために化学合成した物質である.これをつかうとせんたくものは肌ざわりが悪くなると私は感じる.とくにタオルである.タオルは水の吸収がわるくなり,ねちゃっとしたイヤな感じである.多くのひとは,合成洗剤のほうが値段がやすいことと,これまでつかってきたという理由でつかっているのだろうが,ムダにおおくつかっていたのをへらせばコストもさほどあがらない.習慣など今日からでもかえられるし,1週間もすればちがいを感じるようになる.

 化学メーカは洗剤を売りたいし,発展途上国でもすでに洗剤は普及してしまっている.急にはやめられない.なんとかならないだろうか.