環境問題について考える

2012.4.4 電気,電気,電気,電気,電気...

 原子力発電の問題で電気に対する関心はたかまっているので,社会をささえるエネルギーとくれば,電気がまっさきに思いうかぶ.しかし,われわれがエネルギーとして使っている形は電気だけではない.日本で生産および輸入している総エネルギーのうちで,電気をつくるために使われるエネルギーは約40%である.原子力はそのうちの約30%をまかなっていた(過去形)ので,全体の約12%が原子力発電によるエネルギーである.エネルギーというと電気のことばかりおもいうかぶひともおおいだろうが,半分以上は電気以外につかわれている.化石燃料(石油・石炭・天然ガス)やウランの核分裂エネルギーから電気をつくるときには,お湯をわかしてタービンをまわさなければならない.だから,もともとあったエネルギーの3分の1ぐらいしか電気エネルギーにならない.

 家庭の電気エアコンで暖房したり給湯するというのは,熱を電気に変えて再び電気を熱に変えるので,たいへん効率がわるいのだ.なんと給湯と暖房で電気の50%以上がつかわれている(資源エネルギー庁).