環境問題について考える

2012.4.25 光合成の起源

 原始地球では雷や宇宙線・紫外線などのエネルギーによって有機物が生成し,それらを含んだ海から生命が生まれた.この海を原始スープとよんでいるが,原始スープは豊かな栄養源だったろう.最初の生命体はそのような無尽蔵の栄養スープをつかって生きていたのかもしれない.やがて天然の栄養はなくなり,生命は自前でエネルギーを作らない限り息絶える運命をたどったであろう.そのころ,太陽エネルギーを化学エネルギーに変える光合成の能力を生命は獲得し,その危機をのりこえたのではないだろうか.私は光合成の起源についてこのようなシナリオを考えている.

 現在,化石燃料が環境という制約によってつかえなくなり人類は新しいエネルギー源を確保しなければならない.これはかつて原始生命が乗り越えた一つのステップとよく似ているのではないだろうか.