環境問題について考える

2012.5.8 独創性と環境

 現在の社会は,いってみれば大量生産・消費のためにある社会,支配者や経営者の意図に従って効率よく働かせる,個性を尊重しない社会である.このような社会はいわば機械のようなもので生産に特化した社会でありとどまることをしらない.文明社会自体に個々のひとびとは操られている.個性がないから大量生産・消費型社会になっているともいえる.文明社会自体が環境に適応しようとするならば,大量生産・消費をあらためなければなるまい.そうなると,文明自体の自律性を弱め,同時に,個々のひとびとの個性が必要とされる.

 日本のサイエンスの世界でも1980年代には,日本のサイエンスはものまねであったというそれまでの反省も含め,これからこそ独創性を大切にする時代だと,言う人々がいた.最近は,日本のサイエンスの世界からは独創性ということばはすっかり消えてしまった.