環境問題について考える

2012.5.9 肉食系国家

 肉食系男子などということばがはやっていた.肉食獣の餌に対する欲求のように強い欲求を持つ人のことをあらわすのだろう.人類の歴史で見ると,ジンギスカンの国のようにかつて農業を主体とした国々を収奪と侵略によって支配した例がある.ちょうどライオンが草食獣をエサにして生きるように,生態系の階層のようなものが人類社会の間にもあった.ジンギスカンの国の1次生産は遊牧である.食物連鎖のように,遊牧社会が農業社会の上に存在したのだ.植民地時代の欧米や日本と植民地の関係も同様だ.このような階層化は生命システム内部に自発的に起こる普遍的な現象のようだが,社会の階層化が環境に与える影響はどうなのだろうか.生物界では進化するほど階層化が進む.だから,人間社会の階層化もシステム全体にとっては効率化をもたらし,階層化自体は環境への影響を小さくするように働きそうである.しかし人間社会の場合には,支配する側の力が強くなり環境に対する影響は大きくなるように見える.

 肉食がヒトの性格や気分にどのような影響を与えるかは知らないが,まじめに研究したらイグノーベル賞ものではないだろうか.